「春が近づいてきているのになんとなく体調が悪くて仕事をするのがしんどい」「不眠で寝不足ぎみでお客様の前で自然な笑顔になれない」...このようなお悩みがある方はありませんか？

春が近くこの季節の不調は、いわゆる「春のゆらぎ不調」が原因かもしれません。そこで今回は、春のゆらぎ不調の際に現れやすい「肌と心身の症状」と「その対策方法」について解説します。ぜひ参考にしてください。

 

暖かくなる春はゆらぎの季節

春は不調を起こしやすい季節です。それは「春になると気温が高くなり、体の状態が変化する」ため。

冬は体の体温を保とうと自律神経が血管や関節、筋肉を収縮させて体温調節をしています。反対に、春になると体温を高く保つ必要がないため、血管や関節、筋肉を徐々に緩めて春の気温に適応する状態に変えます。

しかし、この冬から春への移行がスムーズにいかないことがあり、その状態を「ゆらぎ不調」と呼ぶのです。激しい気温差などにより自律神経やホルモンのバランスに乱れが生じ、心身のバランスが崩れてしまうのです。

 

肌にあらわれるゆらぎ不調

肌のゆらぎの原因には以下のようなものがあります。

1.自律神経やホルモンバランスの乱れによるバリア機能の低下

2.環境変化によるバリア機能の低下

3.花粉による肌荒れや炎症

バリア機能は、肌内部のうるおい成分と皮脂膜で構成された、外部の刺激から守る機能です。バリア機能が弱まると、紫外線量の増加や花粉の飛散への対抗力が低下します。その結果、以下のような症状があらわれるのです。

 

●肌荒れ

●炎症

●かゆみ

●赤み

●かさつきやガサつき

●花粉症皮膚炎

●湿疹　など

 

対策は、ベースとして保湿ケアをしっかりするほかに、体内からの抵抗力をアップすることが求められます。

 

心身に現れるゆらぎ不調

心身に現れるゆらぎの不調は、気温差による自律神経やホルモンバランスの乱れが関係しているとお伝えしました。

加えて、漢方による考えでは、肝（かん）が活発になりすぎることも関係しているとしています。

漢方でいう肝とは肝臓の他、目や自律神経の働き、血を蓄えて気血を巡らせる働きがあります。そのため、肝の過度な活発化や疲労による弱りは、自律神経の働きや血の巡りに影響をもたらし、さまざまな不調を起こしやすくするのです。

具体的には以下のような症状です。

 

●高血圧

●めまい

●肩こり

●頭痛

●イライラ

●精神不安　など

 

心身のゆらぎ不調対策は「春の養生」を意識した過ごし方を実践するのがよいとされています。

 

 

春のゆらぎ不調は春の養生で対策！

春のゆらぎ不調は、これから紹介するものを取り入れた「春の養生」で対策できます。

 

1.甘めの温かいドリンクを飲む

自律神経やホルモンバランスの乱れは「春のゆらぎ不調」につながるため、心身をほぐしてゆるめることが大切です。体がリラックスする方法はさまざまありますが、お手軽なのは「甘めの温かいドリンクを飲む」こと。

 

肝の働きが活発になると脾（ひ）と胃の機能が弱まるため、春の養生では甘いものを多めにとることが勧められています。

また、温かい飲みものには心身をリラックスする効果があるため、甘い×温かいの組み合わせがピッタリなのです。
 

＜おすすめのドリンク＞

●ジャスミン茶または紅茶×カモミール＋レーズン

●紅茶またはほうじ茶×ナツメ＋シナモン

ジャスミン茶または紅茶をベースにカモミール＋レーズンを組み合わせたドリンクは、リラックス効果が強く、乱れたバランスを整えます。
 

紅茶またはほうじ茶をベースにナツメ＋シナモンを組み合わせたドリンクは、からだをしっかり温めてくれます。足先や手足、全身の冷えが気になっている方におすすめです。

 

2.春の旬食材

春の旬食材は栄養が豊富である上に、活発化しすぎていることで弱りやすい肝や脾、胃の働きを補える食材、花粉症のアレルギー対策ができる食材があります。

例えばシソはアレルギーを緩和するポリフェノールが含まれているため、春の花粉症に悩まされている方におすすめです。

また、肝の弱まりによる解毒作用低下や風邪予防には、たけのこ、タラの芽、ふきのとうが、肝の弱まりによる血不足のトラブル対策にはができる食材は、ベリー類（イチゴ、ブルーベリーなど）、小松菜やほうれん草が挙げられます。

 

3.漢方薬で体質を改善する

春のゆらぎ不調は漢方薬で体質改善することで症状の緩和や改善を目指すこともできます。

たとえば、ホルモンバランスの乱れによる春の不調は「加味逍遙散（かみしょうようさん）」がおすすめです。イライラや肩こり、のぼせ、不眠、頭痛などさまざまな不調を改善します。

春のゆらぎ不調だけでなく生理前や生理中の不調にも効果があるので、ぜひこのような症状が気になっている方は試してみてください。

またこの季節に神経が高ぶり、イライラを伴う不眠や動悸に悩まされていたら「柴胡加竜骨牡蛎湯（さいこかりゅうこつぼれいとう）」を試してみてください。

 

心身を整えて笑顔の接客を心がけましょう

春のゆらぎ不調は、ドリンクや食材で心身のバランスを整えることで対策できます。どうしても食事を意識するのが難しいという場合は、漢方薬に頼る方法もあります。

肌や体の不調を改善して、心からの明るい笑顔でお客様に接してくださいね。

 

 

 

 

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