みなさん、こんにちは！

マダム麗奈グループの松井忠司です。

今日は麗奈ママから教えていただいた。

●店舗運営のための挑戦について

●お客様ニーズの捉え方

●店舗づくりにおけるスタッフ教育

●在籍女性の管理や躾など。

矢澤麗奈氏が掲げた、店舗が向上していくためのノウハウなどについてご説明したいと思います。

どうぞ最後までご覧ください。

◆店舗運営のための挑戦について

2018年の5月。

車の運転中、僕の携帯が鳴った。

ディスプレイを見ると、会長からだ！

「会長お疲れ様です！」

「お疲れ様、まっちゃん今どこ？」

「はい、渋谷のエクセルホテルにレディを降ろしたあと、事務所に戻っているところです」

「そっか、それじゃあ悪いんだけど帰りにママと女の子を表参道でピックアップして戻ってきてくれない？」

「畏まりました！」

僕はさっそくママに連絡をして、指定された場所に向かった。

（しかし、白石君は緊張するだろうな、ママに会うのは初めてだし…）

白石君というのは、今僕が運転している車の助手席に座っている男性で、最近入社したばかりの24歳だ。どうやら元証券マンで、厳しいノルマと性格の悪い上司に嫌気が差して会社を辞めたらしい。

「白石君さ、ママに会うのは初めて？」

「あ、いえ、ママに面接していただいたので…」

「そっか…、じゃあ今から表参道でママと女の子をピックアップして事務所に戻るからね」

「わかりました」

しかし、到着すると、ママはいらっしゃったのですが、レディの姿がありません。

「ママお疲れ様です。レディはご一緒じゃなかったんですか？」

「そうなの、自宅が表参道駅から千代田線一本だからそのまま帰宅するんだって」

「そうなんですね…」

「あれ？白石さんじゃない。どう？調子は」

「ママお疲れ様です！はい、松井さんが丁寧に教えてくださっているので大丈夫です」

「そう、それは良かった。まっちゃん、白石さんは将来幹部になれるような人だと思うわ」

「ですよね、飲み込みも早いし、今後が楽しみです！」

「あ、ママすいません、質問させていただいてもいいですか？」

「いいわよ、何でも聞いて」

白石君はチャンスと言わんばかりに色々と質問をはじめました。

「ママ、店舗運営のための挑戦について教えて欲しいのですが」

「挑戦ね…。私がフランスで“マダム・クロード”の本に出会った時に感銘を受けて、このビジネスを日本で再現しようと決意したときは、勇気と覚悟しかなかったわね」

「勇気と覚悟ですか？」

「そう、白石さんはファーストペンギンってわかる？」

「い、いえ、すいません…」

「ファーストペンギンっていうのは、集団で行動しているペンギンの中で、最初に危険を覚悟で海に飛び込むペンギンのことを指すの。シャチなどの天敵に襲われるかも知れないけど、誰よりも早く餌を獲れる可能性があるのよ。」

「そうなんですね」

「これは、ビジネスの世界でもリスクを恐れずに新しいことに挑戦する人のことを指す意味で使われていてね。私の好きな言葉でもあるの」

「当時、マダム・クロードの館のような高級娼婦館が日本には存在していなかったから、私が誰よりも先に仕掛けたかったの。」

「でもね、本音を言うと、このときはすごく怖かったのよ。マダム・クロードのように成功できるのか？日本の富裕層から支持してもらえるのかってね。でも勇気を出して飛び込む決断をしたの。ファーストペンギンのようにね。」

「そして、覚悟もしたわ。万が一ダメだったときは、投資したすべてのお金がなくなってしまう……。でも、それでもいいかなって。だって、もしやらなかったら一生後悔すると思ったの。それならやって失敗した方が良いからね。」

「だから、デリヘル業界において、新しい高価格帯の市場を作り出すために行動する勇気と、すべての資金を失ったとしても後悔しないという覚悟を持ったの」

「そうだったんですね…」

「そうよ、会長もよく言うでしょ。“挑戦すると失敗する” “失敗すると成長する” “成長すると成功する”ってね」

「はい」

「私はみんなの頑張りのおかげでたまたま上手くいっているけど、油断はしてないわ。これからもっと組織を大きくしていかないといけないからね」

「そうですよね…」

◆お客様ニーズの捉え方

「ママはどうやって、お客様のニーズを捉えたんですか？」

「そうね。とにかくお客様一人ひとりの声に耳を傾けたわ。特に常連様とはコミュニケーションが取れていたから率直な意見を聞くことができたの」

「お客様が理想とする女性のタイプは？マダム麗奈に不満はないのか、何を求めているのかなど。丁寧に話を聞きながら理解を深めていったの」

「そうすることで、いろいろなことが分ってきてね…。例えば、いつも指名している女の子とデートがしたいからデートコースを設けてくれないかとか、気に入った女の子がナースのコスチュームを着ているところが見たいから、コスプレをオプションで設定してくれないかなど、お客様の様々な声を取り入れながらお店のシステムを変えていったのよ」

「なるほど…」

「結果的に、お客様との信頼関係を築くことができたと思ってる」

◆店舗づくりにおけるスタッフ教育

「レベルの高い店づくりには、スタッフ教育が欠かせないと思うのですが、ママは今までどうやって教育されてきたのですか？」

「そうね、私はあまり教育しようと思ってないの。」

「えっ？」

「白石さんは、人から簡単に教えてもらったことと、自ら苦労して導き出した答えとでは、どちらが記憶に残ると思う？」

「そ、それはやはり自分で苦労して出した答えだと思います」

「そうよね。だから私は自らがちゃんと考えて、苦労して答えを見つけ出せるような環境を整えることに力を入れてるの。」

「そうなんですね…」

「そうよ、例えば白石さんがお花だったとするわね。」

「はい」

「私たち指導者は添木の役目でいいと思ってる。」

「添木ですか…？」

「そうよ、白石さんが太陽に向かって綺麗な花を咲かせるための添木よ」

「白石さんは自分らしい花を精いっぱい咲かせて欲しいの」

「私らしい花ですか…」

「そうよ、みんな個性があるからね。その魅力を十二分に発揮してくれると嬉しいな…」

「あ、ありがとうございます。」

「もちろん、間違った方向に進もうとした場合には止めることもあるし、修正もするわ。例えば横断歩道でいうと、歩くときはこの白線の中からはみ出さないでねって教えてあげるってことね。」

「なるほど…、それがママの教育方針なのですね」

「そう、営業に大切なマニュアルには従ってもらうけど、それはあくまでも基本でしかないでしょ？それに、一番大切なのは、白石さんにも読んでもらった“マダム・クロード”の本よね。あの本に書かれていたことを日本でも忠実に再現したいと本気で思ってるの。」

「なぜ私が日本でマダム麗奈を創設したのか、そしてどこに向かっているのかをみんなには理解してもらい、その上でマニュアルを守りながら個性を活かして成長してほしいかな。地に足をつけた自立した個人の集合体が強い組織だと思ってるからね。自分らしい花を咲かせてね」

「ありがとうございます。」

◆在籍女性の管理や躾など。

「あと、在籍女性の管理や躾など、大切にされていることってありますか？」

「そうね。マダム・クロードは本の中で、こんなことを言ってたの、『数分間のうちに娘の中の肉体的または性格上のごく小さな短所を見抜き、しかるべき変身プログラムをつくることに私はいつも喜びを覚えるのです。そうすることで、アーティストの味わう幸福感を抱いたのです。』ってね」

「私はこの変身プログラムをつくることにおいては少し自信があるの」

「そうなんですか？」

「うん、ヨーロッパと日本とでは異なることは多いけど、あくまでも私が教えているのは日本式ね」

「メイクの方法、似合う色、ダイエット方法、身だしなみ、笑顔、歩き方、挨拶の仕方、言葉遣い、姿勢、態度、気配りなど、細かいポイントはたくさんあるけど、本人に欠けてるなって思ったら教えてあげるようにしているの」

「例えば、ご自宅にお邪魔するときに玄関で後ろ向きになって靴を揃えて、そのまま後ろ向きで上がることはマナー違反なのよ、お客様に背中を向けてしまうからね。この場合は、正面を向いて、丁寧にかかとを持ちながら片足ずつ脱いでから玄関に上がり、その後に180度回転して、膝を曲げて腰を落とした姿勢になってから靴を揃えるの。このときに脚を開いたらダメよね。」

「あとはそうだな…。レストランでお食事をいただくときに、テーブルに手を置いていいのは手首から指先までなの。間違っても肘なんて置いてはダメ。」

「そして、言葉遣いもそうよ。できるだけ最初に『お』をつけてあげるようにした方がいいわね。“化粧直してきます”じゃなくて“お化粧直してきます”と言った方が上品でしょ？それに、“料理”じゃなくて“お料理”とかね。前に“お”をつけるだけで上品になるのよ」

「椅子に座るときだって大切、決して１cmたりとも膝の間に隙間をつくらないようにしないと下品に見えてしまうから」

「あとは歩き方ね。これは本人の癖がでるから気をつけないと…。背筋を真っ直ぐに伸ばして顎を引き、頭は天井から糸で吊るされているような感覚で、歩くときは、かかとから着地して親指の付け根で地面を蹴り出すの、このとき骨盤を動かしながら脚全体をバランスよく使うことで美しく見えるから。」

「このようにマナーを含め、出来ていない女性にはちゃんと教えるようにしているわ。やっぱり美しい所作を身につけることで身なりが綺麗に見えるし、今まで気づかなかった自分の魅力を引き出すことができるからね。」

「いや～、勉強になります…」

◆店舗が向上していくためのノウハウ

「ママ、最後にすいません。店舗が向上していくためのノウハウって何かあれば教えていただきたいのですが…」

「店舗の向上に必要なのは、お客様のご希望に添える美しくて洗練されたレディたちと、一流の接客術を身に着けたスタッフたちのモチベーション向上による顧客満足度のアップ。そして、業務効率化と集客が大切だと思う。」

「レディとスタッフへの教育云々は前述したとおりだから省略するとして、業務効率化と集客について話すね。」

「まずは、業務効率化。例えば、ドライバースタッフとして送迎していると、意識の高い女の子たちほど、シティホテルに到着すると客室エレベーターの位置を聞いてくるの。これはフロントの前を通るときにキョロキョロしないでいいように知っておきたい情報だから大切なんだけど、全てのドライバーがはじめて行くホテルの客室エレベーターの位置なんて知らないわよね。」

「確かにそうですね…」

「それに毎回レディを車に待たせて自ら確認するために走るかしら。暇なときなら出来るだろうけど、忙しい時間帯じゃあ無理。」

「そこで考えたのが、都内500以上あるホテルの客室エレベーター位置の共有化。これはドライバースタッフが新規面談をするときに都内様々なホテルにお伺いするわよね。そのときに客室エレベーターの位置がわかるじゃない。そうすると、ホテル名と客室エレベーターの位置を詳細に記録したファイルを専用の社内サイトにアップロードするの。そうすることで、アクセス権があるドライバースタッフは共有できるから、いつでもレディに客室エレベーターの位置を聞かれても答えられるようになるってわけ。とても細かいことだけど、大切よね。」

「あとは、社内で開発したオリジナルCTIシステムの導入ね。これは、お客様から電話がかかってきたときに瞬時に顧客情報を表示するシステムなんだけど、これにより、お客様の個人情報、過去にご案内したレディ情報、注意点、理想の女性象などが把握できるの。このシステムのおかげで毎回ご希望のレディをお伺いするような手間が省けるし、成約率は格段に上がったわ、ちなみに、これからもDXは進めていこうと思ってる。」

───その他にも業務効率化のためにやっていることをたくさんお話いただきましたけど、企業秘密の漏洩を防がないといけないので、これくらいにさせていただきます───

「次に集客ね。これは高級店のみを掲載しているポータルサイトへの広告出稿、そしてお客様のリピート、さらにはお客様からのご紹介がメインかな。お友達紹介キャンペーンなどの企画も考えながらやっているから今のところは順調だと思ってる。でも、これからもっとマダム麗奈をいろんな方々に知ってもらい、ご利用いただくためにはどうすればいいのかを考えてるわ。」

「ママありがとうございます。」

「いいえ…」

「あ、そろそろ事務所に到着しますね…」

◆まとめ

いかがでしたでしょうか。

店舗運営のための挑戦、お客様ニーズの捉え方、店舗づくりにおけるスタッフ教育、そして在籍女性の管理や躾など。店舗が向上していくために必要なノウハウについて教えていただきました。

今後もやるべきことは多岐に渡りますけど、全社員一致団結して顧客満足度を高め、質の高いサービスを提供しながら、信頼を築くブランディングに力を入れていきたいと思います。

以上、最後まで御覧戴きまして、誠にありがとうございました。

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